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衆議院選挙~2017年10月7日衆議院選挙にて思う~

 2017年9月末衆議院議員選挙が行われることとなりました。

選挙といえば、衝撃的な思い出があります。 それは2009年9月16日の衆議院選挙直前でした。

民主党が政権を取る直前の衆議院議員の選挙運動中でした。ある日の夕方、民主党の重鎮である渡部恒三氏から電話が私の小さな会社にありました。 私は、やや、耳が完璧ではないのですが、「民主党のワタベコウゾウです!」と聞こえました。

そして、いきなり元気よく

「安部君!君の言っていることは当たっているよ!」

政界では、そのような言い方をするものなのでしょう。

内心、とても驚きました。

というのは、少し前、以下の内容の一斉メールをはんだ実装学会の面々に一斉配信していたのです。スタートしたばかりの小さな当社ですが、意気軒昂で国家的問題点を指摘していました。

当社繁栄のため毎週のようにエレショー技報(エレクトロ二クスショーの略)と題し、主として私の専門のはんだ付技術をネットで配信していました。それはそれで反響が大きく、お蔭で小さい会社なりに繁栄していました。

「米国では高速料金が原則全て無料、ヨーロッパも無料、あるいはごく低料金。いわば、日本の企業は立地段階で既に海外の国と比べてハンディキャップがある」と、はんだ実装技術のメンバー数百人以上に一斉配信しました。

更に、訳の分からない政府のぶら下がり社団法人を攻撃しました。

いわば良い意味で、海外の常識を知らない日本の政治家の目を覚ますために発信したのです。

ある日、私の属する実装技術業界の講演会に出席した際、はんだ付け業界では有名なソニーの技術者の方がが、私の発信した一斉配信メール内容を肯定する口ぶりで、同じく激しく否定しました。会場は、やんやの喝さいでした。懐かしい思い出です。

民主党で、小さな存在である私の意見が、一斉配信メール内容が、なんと国家的な注目を浴びていたのです。当時の私は、一個人のメール配信がいつの間にか増殖を重ね、あれよ、あれよと巨大化するなど、想像もつきませんでした。今でもそうですが。

色々、話し、「最後に一度会って飲もう」と誘われました。

渡部恒三氏からの誘いに

馬鹿な私は名前を確認するため「お名前を」と言ってしまったのです。

大変失礼でした。確認のつもりだったのですが。

氏は「まあ、あとで又電話します」で、永久にチャンスを失いました。

一歩間違えれば、私は実質6畳一間の会社から衆議院議員へとなる大チャンスを逃してしまったのかもしれません。ひょっとすると、さらに大きな貢献ができたのかもしれません。慎重な技術者こそ、ありとあらゆる可能性を考え得る技術者こそ、議員となる重要な資格があるのです。

渡部恒三先生、その節は大変失礼しました。先生のお名前は勿論知っていました。

つい、議員宿舎へなど行く際、一言一句確認した方が良いかと思いまして。技術者特有の細かいことに囚われていました。

これを書いているつい直前、2017年9月末、テレビで、先生の姿を見ました。

すこし、シェイプアップされたようですが、お元気そうで何よりです。

その時の私は

振り返れば私の想像力が低く、自分の主張が大きく取り上げられているのだとは全く想像してしませんでした。ネット上で小さな意見が手を離れ、拡散して、増殖するなどとは思いもよらなかったのです。 私には準備ができていなかったのです。想像力が不足していたのです。その後、民主党が圧倒的に勝利、政権を奪取しましたが、その後の運営・進め方はドタバタ調で特に、公約の高速道路の無料化はほとんど、ど素人対応、準備周到さに欠け、単に思いつき程度の無料化であったため、むしろ東北地方で大渋滞が発生するなど、テクノクラートから見れば幼稚な思いつき、ずさんな計画と思えました。

高速道路の無料化に際し、まずは全国の通過車両数を調査計測し、通過車両数の少ない僻地から始めるのが正道でした。通過車両測定装置の製造などは技術者であれば、当時でもそれほど難しいシステムではありません。裏日本側など通過車両の少ない高速道路ではごく安い価格、あるいは通過車両が増えなければ、無料とすればいいのです。高速料金をフレキシブルとできるシステムを製作、車両混雑量をカメラで自動測定、リアルタイムでおおよその全高速道路の込み具合を赤色からブルーまで、一目瞭然とする工夫がまず必要でした。そして、いつも混雑する箇所は問題があるのですから、車幅を広げる、あるいは一部迂回路を追加建設した上で、ある日突然無料などとするのではなく、小刻みにいわばパソコンで制御するようにきめ細かく価格対処するシステムを構築するべきでした。何もかも素人同様であり、テクノクラートに任せるべきでした。

高速道路無料化の試みは、結果として、十分な検討、即ちこの区間を無料にすると他の区間がどのような影響を受けるかなど、詳細な検討が無く、失敗しました。

英語では「Feasibility Study」、日本語では実現可能性調査と呼びますが、素人集団の役人が決めた為、失敗し、取りやめとなってしまいました。少なくとも、主とし交通量の少ない夜間料金や、地方高速道路の料金を下げることから、始める必要があったのです。

高速道路無料化だけでなくこんな素人集団でしたので、やる事なす事失敗続きでした。口のうまい、論説のうまい政治家だけでは技術的発想に欠け、対処できないという典型でした。技術者は常に新規改良や、考案に挑戦、実験し、始めは失敗連続の人生です。本来はむしろ、失敗経験が多く、きめ細かく慎重に技術的に配慮する技術者の方が、検討立案向きと思います。状況をとてもうまく、短く、的確に表現できる大衆に迎合できる政治家よりも、朴訥であっても遅くとも、同時に多くの要因が頭をかすめる技術者の方が向いている分野も多いという典型です。

その結果民主党は、この方針は、取り止めとなり、結果、民主党支持率も徐々に低下、更に純粋培養され世間を全く知らない鳩山氏は週刊誌等によると、ある中国人の口調に乗せられたのか、これが日本の首相かと疑われる発言で評判が低下、変わった菅首相は世間の評判を異常に気にし、福島原子力事故に際し、自分は技術者だとばかり一瞬の時間も惜しい事故直後の吉田昌郎所長に直接会い、談判する始末。どれほど事故の対処を邪魔したか測り知れません。この二人の首相が、大きく民主党をダメにしてしまったと思います。

むしろ、その後に首相となった野田首相のほうが慎重かつ的確で良かったと思います。私などは評論する立場ではありませんが。

民主党の成果は、その他、政権を取った民主党の追及は観念的で甘く、緻密な入金と支払金の調査や、各法人の具体的成果の数値化等に欠け、迫力不足でした。それから年月が過ぎ、2017年9月ネットを見ましたところ、各種法人規定がかなり変わっているようです。最近の事はよく知りませんが。

思いついた様に東北方面の高速道路の使用頻度が低いのに注目したのか、この方面を無料にするなど雑な実施で、混乱が起こり、高速料金の無料化はあえなく消え去りました。予め、すべての日本高速道路の時間的混雑状況や、車の流れ、など、高速出入り口の記録から、判別できたはずです。緻密なデータと、正確な車の移動経路、混雑状況および、仮に無料化した場合の予想される新たな混雑など、予め詳細に検討するステップが必要だったのです。まずは、地方活性の為にも僻地の交通量の少ない地域から広めていくべきでした。

民主党議員の追及は各種法人についてもあらかじめ詳細に周到な調査なしに一方的に感情的に追求するスタイルで、緻密さがなくいつのまにかこの両方とも崩壊してしまいました。政治家は口がうまく、 特に現象や事態を的確に短く表現できる能力にはいつも驚かされていますが、逆にまとめるのではなく、より詳細に追及、真実・実態を把握しようとする熱意工夫執念などは極めて低い様です。政治家は、注目を浴びる為、人気を得る為、口で勝つため、新聞記者の注目を集めるため、 他の議員よりも一歩でも、二歩でも先んじて、自己存在価値を示す必要があるのではないでしょうか。常に大衆の支持を誰よりも先に得ることに汲々としているのではないだろうか。その結果、その時点の状況を的確に表現はするが、どうすればよいのかの深堀りに欠けるようです。

本来、政治家の役割とは詳細で 膨大な下積み的作業によりどうすればよいかを考え、示すことです。

ですが、我が身を際立たせて大衆の支持を得たいと言う内心が、公衆の面前でテレビ中継の前面で、深掘りしていない質問、素人同様の質問で特殊法人を追求の連続、 もっと費用対効果を数字で明確にする様な 数字による追及が必要であったのです。

 次を 引き継いだ菅直人氏ですが、 突如として発生した大地震により発生した福島県原子力発電所事故に際し、現場で一刻の猶予もなく死力を尽くしている吉田所長に会い、「私は原子力に詳しいのだ」 と言わんばかり 世間の評判向上を期待してか、乗り込み結果的に大切な初動活動に重大な悪影響をもたらしました。そんな行動よりも

「今 何が欲しいのか? 政府に要望することがあれば何でも言ってくれ」

と発信し、追求するのではなく支援強化する姿勢こそが必要だったのですが。

 この我国最大の国難に際し、冷却水を注入する必要があることが分かり、石原慎太郎都知事(当時)は高層ビル火災用の特別消防隊を直ちに福島に派遣、隊員は放射能を大変気にはしていたと思うが、そんな感情を表に出さず、勇敢に、国民を守るため、使命感のみで直ちに国難に立ち向かい、任務を見事達成した。

この消防隊員、さらには彼らを支援した人々こそ真の英雄だ。

少なくとも、現地へ駆けつけた消防隊員全員の氏名を碑に刻み、原子力発電所の見える丘に設置し、永久に感謝の気持ちを示すべきではないだろうか?

 裕福育ちで首相となった世間を知らないお坊ちゃん育ちの鳩山首相ですが、政策は当たらず、経緯は知りませんが謎の中国人?に洗脳されたのか、言葉のみで、国民感情にマッチしない放言が印象的でした。自己顕示欲の強い菅直人氏と二人の首相により 民主党は自滅然、しかし次を継いだ野田首相はそれなりの仕事をしたと個人的には思います。派手さはなくてもそれなりの実績はあったと考えます。

 政治家たるもの、世間一般大衆の人気を得たい、支持を得たい、得票数を得たいのは分かりますが、本当に得たいのであればまずは愚直な事実調査とその結果を考慮した、その時代にマッチした対策と付随する法律を考え推進しなければなりません。 一般に日本の政治システムを考慮するのに、政治家は短期的な自己保全、大衆からの支持率向上と言う目先の目標に努力を傾注する様では失格です。 が今回の衆議院選挙を見ていると何を期待しているのか? 小池百合子がクローズアップされている、が、一般大衆迎合的な言葉、極端に言えば希望だとか全く実態のない幼稚園級の言葉だけが踊る始末。具体的行動案は2017年10月第1週前半現在まで聞いたことがありません。選挙戦は既に後半に入っているのですが。

 小池東京都知事は、はっきり言えば卸市場で意味のない追求を繰り返し、時間を浪費 すなわち公共の金銭を浪費、ただしマスコミには大きく取り上げられ世間大衆の注目を集めただけで、実は何のオリジナル的信念や、独自の発想、構想などは何も表現していません。希望だとか、訳の分からない目標、何の具体的行動も示していません。これに乗る旧民主党の面々も窮すれば鈍す。単に今、人気がありそうだだけで追従する衆愚的元民主党議員。いずれ、沈むのは目に見えている。

国家の浮沈は実は、首相になった一人の構想にある程度かかっていると言えます。これまで我が国の歴史を見れば明らかです。党首が何を考えているか? 私の感では、具体的に言えば現在小池都知事は自分を有名に、自分が注目される様な存在に、テレビや新聞に自分のことがよく出る様に考えている様に思えます。さらには 自分に接近する人々を弄ぶが如くの言動も見えます。実態は何もありません。ずっと前から何もありません。 オリジナルかつ雄大な構想を、日本をどうすれば良いかを聞いたことがありません 人の弱みを突き、マスメディアに取り上げられ浮上しただけです。 従って、たまたま現在人気があるからと言って小池都知事に接近する党議員・立候補者の努力は全て水の泡となる運命にあることは歴史が証明することとなるでしょう。

 私の所属するはんだ付け業界で数年前、ほんの一人の私の意見が大きく反響しました。それは人々の信念に届いたからです。私は好奇心のかたまりで、一年でせいぜい数百人の日本人しか欧州へ行かなかった50年前(1967年)、ロシア経由で行くしかなかった頃、朝10時エッヘル塔の下に2人しか観光客がおらず、それも階段で上がるしかなかった頃の2か月間の放浪から始まり、現在まで仕事・娘の婚礼・大陸横断車の旅等も含めると裕に100回位の海外旅行、それもほとんどが単独の旅行でした。従いまして、ある程度世界の事は肌である知っているのではないかと思っています。ひいき目ですが、日本では小さな下町の工場へ行けば、あっという間に期待以上の小さな冶具などをごく安価で作ってくれます。礼儀正しく、こんな素晴らしい国はそうはありません。

当社は正社員10数名の会社ですが、日本機械学会から2度優秀製品賞を頂いています。これもそのような下支えをしてくれる町工場があったからこそです。すそ野が広い技術立国です。政治家の方は自覚しているのでしょうか? さらに日本人のマナーは最高です。世界に輝く日本になる素質十分です。ですから、政治家も、もう少し、正直、率直、具体的に話す癖をつけた方がよろしいかと。技高政低では困ります。

 本著述の動機は憂国の情です。

人間は大望を持たなければなりません70歳となった日に房総半島の海岸の景色の良いホテルで朝3時にこれを書いています。この短い意見ですが、正しい姿勢、誰の指示も受けず自由闊達に書いたこの短文が私の手元を離れ、勝手に振動膨張、きらめき、さらにはマスコミに広がり、日本を正しい方向に持って行って欲しいと思います。

私は70歳になりました。

が、過去の事は忘れても、発明力や新規の構想力は落ちていません。このことは以上の文章から察せられると思います。まだ十分に活躍できます。活躍の場があれば活躍したいと思います。

政治家にとって、本当に必要な能力はメカニズムすなわち一つの法律を作ると、規則を作るとどうなるかを可能な限り正確に予知推定できる能力が必要です。影響を予め、人々の動機・行動メカニズムから推定できる能力も必要です。世間知らずのおぼっちゃま首相では下町の人々の行動とその動機を理解できません。我々巷の技術者は、一つの要因を変えるとどのような現象が現れるのかを、あらかじめ予測する能力が日々試されており、実は本当は政治家向きなのです。

唯一欠点は、あまりに慎重なため、細部にこだわるため、素晴らしい立案予測能力を持ちながら、発信は控えめに訓練されており 言動は慎重でいつも 「何々」と言えるか? を反芻するなど能力を発揮しづらい人々です。私のこれまでの著しい成果をあげますと、一般読者には分からないですが 「マンハッタン現象と原因の解明」国内国外を問わず1年間ほぼ毎週講演 本の出版、狭いこの業界では異例の第3巻まで出版しました。また、日本最大の学会である日本機械学会よりその最高の賞である優秀製品賞を2回受賞しました。2回受賞は某社と当社の 2社しかありません。 パートの方も含めればわずか10数名の会社としては異例の成果です。

技術レベルの高さ。

日本は一般的に資源が少ないですが、技術レベルは高いと思います。最近、技術者のレベル・人数・学会発表数が諸外国と比較し低下傾向にあるので、資源をこの方面に充実する必要があると思います。

一言一句にエネルギーを注ぎながら、個人的利益を度外視した透明な輝く発想、エネルギーが詰まっているはずです。高く大きく舞いあがれ。

 

安部可伸 横浜市緑区

yoshinobu-anbe@anbesmt.co.jp